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プロフィール

マシューズワインは、潮風が心地よく吹き抜ける房総半島最南端、館山にある、小さなぶどう園兼ワイナリーです。 近年、「日本ワイン」というカテゴリーの広がりとともに、山梨・長野・北海道といった銘醸地に加え、日本各地でワイナリーが誕生しています。 そんな中、南房総地域で初めてのワイナリーとして、私たちマシューズワインがスタートしました。

わたしは長年、大手洋酒メーカーに勤務し、千葉県での営業を皮切りに、約20年にわたり複数の海外事業会社の経営に携わってきました。 中でも、1990年代初頭に赴任した南オーストラリアの小さなワイナリーでの日々は、私にとってかけがえのないものでした。 ワインと、ワインづくり、それを囲む人々や文化の魅力に深く惹かれ、いつか自分自身でぶどうを育て、ワインを造り、 家族やまわりの人たちと食や暮らしの文化とともに楽しめたら――そんな夢を抱くようになりました。

2019年、バンコクでの勤務を最後に退職し、日本へ帰国。家族の理解と支えのもと、栽培と醸造の本格的な勉強を始めました。 国内外での研修や実地経験を積みながら、理想の場所を探しました。 館山は、曾祖父の家があり、幼少期から親しみのある土地でした。ワイン用ぶどうやワイナリーは存在していない地域でしたが、 豊かな海の幸と農産物、爽やかな潮風と温暖な海洋性気候、さらにダイナミックな海底隆起などによって形成された個性的な土壌……とても魅力的な土地であることに気づきました。

世界には、赤道に近い温暖で多雨な地域でも、その特性にあった個性的なぶどうを育て、素晴らしいワインを生み出している生産者が多く存在します。 私たちは、「半島(ペニンシュラ)」という環境を活かし、“海と風のテロワール”を映し出す「ペニンシュラワイン」を目指すことにしました。 栽培するぶどうは、気候や食文化に合うよう、南欧でもポピュラーな白品種を中心に選定しています。 館山・南房総地域には、豊かな海の恵みがあふれています。訪れる方々が、その食とともに楽しんでいただけるような、香りと酸が豊かでミネラル感に富んだワイン──たとえば、 ギリシャ・サントリーニ島のワインや、フランスのミュスカデ、ポルトガルのヴィーニョ・ヴェルデを思わせるスタイルをイメージしています。

「マシューズワイン」は、私の周りの大切な人々のためのワインでもあります。 マシューとは息子のクリスチャンネームであり、ぶどう園をテーマにした聖書のなかの話にもまつわるものです。 各ワインのネーミングやモチーフにも家族にちなんだ由縁があります。青とオレンジ色で描かれた十字は、館山鏡ヶ浦湾に沈む美しい夕陽を表しました。 館山や南房総、安房地方に深く溶け込み、多くの方々とのご縁を紡ぎながら、ゆっくりと前進していきたい。 そして、この地を訪れるすべての方々が、その体験とともにいつでもいつまでもこのワインを楽しんでいただける、そんなワインをつくり続けていきたいと願っています。

那古海岸に沈む夕日

ぶどう畑

関東屈指の名刹、館山那古寺。その那古山の麓、海から約1キロの場所に、およそ0.8haの2つのぶどう畑が広がっています。 潮風と太陽の恵みをいっぱいに受けたぶどうたちが、ここで育まれています。

那古寺展望台からの風景

日向(ひうが)圃場

那古山の南側に位置する、小さなぶどう畑です。2020年にぶどうの定植を行いました。 昔から柑橘類やぶどう畑があった土地で、凝灰岩が混じった黒ボク土壌は果樹の栽培に適しています。
ここではアルバリーニョ、甲州、トレビアーノを栽培しています。

那古の日向圃場の空撮

頼朝(よりとも)圃場

那古山の北側、源頼朝公ゆかりの地ともいわれる農地を、2022年に整備し、ぶどうを定植しました。 日当たりと風通しが良好で、粘土質の肥沃な土壌が特徴です。
シャルドネ、ピノグリ、シュナンブラン、シラーズを栽培しています。

頼朝圃場を空撮

オーストラリアのぶどう

ワインに夢中になった南オーストラリアには、今も特別な思いがあります。 変わらない友人たちとの繋がりを通して、日本ではなかなか手に入らない品質のぶどうを調達し、 南房総のぶどうとのマリアージュによって、唯一無二のワインを生み出しています。

健全でいきいきとしたぶどうを育てるため、病害虫対策は必要に応じて実施しています。 残念ながら、猪やキョン、ハクビシンといった野生動物の出没には頭を悩ませていますが、那古山にはぶどう畑を見守るかのように猛禽類も生息しています。 草の生育も旺盛ですが、特に頼朝圃場では、土壌や水はけの改良のため、できる限り自然な状態を保つようにしています。 館山は、生育期における降雨量が意外に少なく、積算温度が高いため、ほとんどのぶどうが非常に早く熟します。 人工的な雨除けなどは設けず、酸ヌケを抑え、香り豊かなぶどうを目指し、早めの収穫タイミングを心がけています。

頼朝農場
ぶどうの検査
マシューズワイン2023

ワイナリー

2024年末、頼朝圃場の一角に、ワイナリーが完成しました。小さなワイナリーではありますが、清潔さと温度管理を意識した設計で、「きれいなワイン」を追求しました。 発酵・貯蔵タンクはすべて個々に温度調節が可能なステンレス製で、最新のメンブランプレス機なども導入し、最良のワインづくりの環境を整えています。

ワイン愛好家の方々はもちろんのこと、この地域を訪れるすべての方々に心から楽しんでいただけるワインであるためには、まず「きれいな」ワインでなければならないと考えています。 特に白ワインにおいて重要となるのは、徹底したクレンリネス(清潔)、コールドネス(冷却)、そしてクイックネス(迅速)によって風味を確保し、微生物汚染や酸化を防ぐことです。 スキンコンタクトやシュールリー、樽熟成など、風味を豊かにする様々なテクニックはありますが、まずは香り豊かなぶどうを早めに収穫し、これらの人的な干渉に過度に頼らず、 シンプルにぶどう本来の魅力を最大限に引き出した、フレッシュでフルーティな白ワインを中心につくっていきたい、そしてそれがこの地域の食や気候、風土にもマッチするものと考えています。
頼朝農園のワイナリー
ステンレス製のタンク

会社概要

法人名 マシューズワイン株式会社
設立年月日 2022年11月1日
インボイス登録番号 T1040001125758
醸造所名 マシューズワイン株式会社 館山ワイナリー
代表者 代表取締役 齋藤 玄
業務概要 ・醸造用ぶどうの栽培
・ワインの製造/販売
定休日 不定休
営業時間 季節による
所属団体 日本ワイナリー協会会員
マシューズワイン(株)/館山ワイナリー